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「分かっただろ。お前が捕まったらこれだけ悲しむ人間がいるんだぞ」
「でもバカだよ。何で私みたいなのの為にそんなこと…」

飛鳥は涙を流しながらも強がっている。
いい感じだ。

「確かにバカだ。他に得策はいくらでもあったんだからな。でもそんなリスクを背負ってでもお前を救い出したかった。その気持ちは察してやれ」

その時生田が飛鳥のところへ行く。

「私は悔しい。何であしゅの苦しみを分かってあげられなかったんだろう。今でもそんな自分が許せない」
「そんな…いくちゃんだって…」
「それに先生の話を聞いて分かった。あしゅはきいちゃんを守りたかったんだよね。それって立派だよ」
「そんな…きいちゃんは私の…」
飛鳥がそう言いかけた時に北野が立ちあがる。

「いいんだよ。私何も怒ってないよ。寧ろあっしゅんが私の為に動いてくれて嬉しかった」
「でも…」
「だけどこんなのあんまりだよ。一人で責任感じて警察行くなんて。あっしゅんがいなかったら私は…私は…」
そう言って泣き崩れる北野。それを見かねた飛鳥が北野に抱きついた。

「ごめん。きいちゃん分かってやれなくて…」
「ホントだよ。あっしゅんがいなくなったらもうここにはいられないよ」




「人は誰かに迷惑をかけるし傷つける。だが、それでいいんだ。それが誰かの為ならばな…」
俺はそう呟いて部屋を出た。

もうこの場にいられなかったのだ。
泣きじゃくりながら抱き合う飛鳥と北野を見ていると涙が出そうだからだ。
乙女の前で男泣きなんてできるか。

俺はそのまま自分の部屋に戻って涙を拭った。
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