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33

「まったくお前たちは…」
俺は目の前にいる生田、堀、純奈、北野を見る。

気持ちは分かる。

しかし何故ついてきたのだ。
しかも生田まで。

一体何故だ。
俺を信じられないからか。
それとも北野だけじゃ心配だと思ったからか。
いずれにせよこのままにはしておけない。


「乗れ」
俺はそう言うと黙って運転席に乗り込む。
4人が乗り込んだのを確認するとギアをバックに入れてドライブに入れる。
そして、さっき来た道を戻るように走らせる。

「ちょっと!街は反対だよ!?」
「ねぇ道間違えたの?」

北野と堀が戸惑うも俺は冷静に前を見つめる。

「間違えてない。帰るんだよ」
「何で!?あしゅはどうするの?」
「そんな、あんまりだよ」
「だったら何でついてきたんだ!?」

俺はバス停の前に車を止めて声を荒げた。
腹が立つというより悲しい気持ちだ。
自分を信じてもらえなかったことじゃない。
俺なんかどうでもいい。

俺はこれで全てが台無しになるリスクを何故考えられなかったのか。
そんな彼女たちに失望しているのだ。
若気の至りじゃ済まされない。もしそうならその代償は大きい。

今頃学園はパニックになっているに違いない。
もしまた脱走が表沙汰になったらそれはそれで大問題だ。
下手したら学園の存続すら危うくなるだろう。
そうなったら意味なんかないじゃないか。


「いいか。お前らが勝手なことをしたせいで全てが台無しだ。とにかく帰って全てを話せ」
「待ってください。私がいけないんです」
「いくちゃん…。何でこんなことをしたんだい?」

俺は悲しげな生田を見て胸が痛んだ。








「もしもし。松子園長ですか。ええ。彼女たちはある事情で私が預かっています。ええ上には私から…では」
中田はそう言うとスマホをバッグにしまった。

「観察官…」
「あなた達の問題は後ほど解決してください。今は警察に全てを話すことが先決では?」

なかなか大胆な観察官だ。
とりあえずこれで学園の方は問題なさそうだ。

「お前ら観察官に感謝しろよ。さて、遅れた分を取り戻さなきゃな」
俺は逆方向から車が来ないことを確認して車をUターンさせ街の方へ向けアクセルを全開に走らせた。
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