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12

翌日。

俺の仕事は朝5時にスタートする。

「おはようございます。早起きなんですね」
小百合ちゃんが笑顔で挨拶をする。

「ああ。朝練で毎日この時間に起きてランニングやノックをやってたんでね」
「やっぱりプロ野球選手って凄いですね」
「そんなことないさ。今ドラゴンズにいる小笠原さんなんて俺らより前に練習してたからね。実際あの人より早かったことはなかった」
「小笠原って…」
「そう。あんな大打者で軽い感じでヒット打ってるけど努力は並々ならなかった。俺の打撃指導も付き合ってくれたしね」

そう。上には上がいるということだ。
俺は今まさにここではルーキー。
やれることはとにかく仕事を早く覚えて戦力となることだ。

俺に与えられた最初の試練。
それは起床係。
小百合ちゃん曰く新人が通る道なんだそうだ。


「起きろ!何時だと思ってるんだ!!」
俺が大きな声でひとつの部屋に入る。

「きゃあ!」
「ちょっとスッピンなんだから勝手に入ってこないでよ!」
「だったら早く起きたらいいじゃないか!起床時間は6時だぞ」
「もういいからさっさと出てってよ!!」

そう声を荒げた少女たちがいきなり枕で直球のストレートやスライダーを投げ込んできた。
四方八方から投げられたものを捕球できるはずもなく顔面や腹部に直撃して倒れこむ。

こんなデッドボールは有り得ない。
プロなら大いなる反則技だ。

俺は寝起きの少女たちはどんな速球型やコントロールの悪いいわゆるノーコンの投手よりも恐ろしい存在だと学んだ。
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