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4

俺は少女の言うとおりに道を進んできてようやく学校らしき木造の建物が見えてきた。
なかなか綺麗じゃないか。
俺は予想より綺麗な建物を見てホッとした。


「お待ちしてました!乃木坂園にようこそ」
車から降りた俺の目の前にツインテールの女性が駆け寄ってきた。

「君が小百合ちゃんか。伯父さんから聞いたよ。これからよろしく」
「はい。よろしくお願いします。それにしても…。いかにもプロ野球選手って感じですよね」
「プロ野球っていってもたった5年しかいなかったけどね」
「いやそれでも凄いですよ」
「それに俺はずっと野球漬けだったから本当に素人以上に酷いかもしれないけどよろしくね」
「大丈夫です。やる気さえあれば必ずみんなと仲良くできますよ」
「やる気か…」

建物の中に入ると急に緊張感が襲ってきた。
まるでドラフト指名を待っている時のような不安感だ。

まさかこれほどの緊張感をこんなところで味わうとは夢にも思わなかった。
あの時はプロで必ず球史に残る選手になったろうとばかり頭に描いていたからだ。
まあ大抵の野球選手はそうだろう。

しかし、ギシギシという廊下を一歩一歩進む音がまた何とも言えない気分にさせる。
これは入団発表会見の時に感じた。
何度味わっても嫌なものだ。

早くこの場から解放されたい。
今までグラウンドであちこち動き回っていた俺にとってまさに現状は苦痛でしかなかった。

しかしもはやグラウンドに戻ることはできない。
俺がいまいるべき場所はここ。そうここがグラウンドだ。

やってやろうじゃないの。
そうこう考えているうちにいつの間にか園長室の前に立っていた。
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