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40

それから数日が経過して村上らが事件についての経過を報告しにきた。
幸いにも飛鳥と北野が真剣に謝罪したことや事情も考慮され今回は厳重処分で済んだ。


二人を命令した3人は捕まり子分2人が全てを白状して多くの余罪が明るみになった。
更には主犯格の彼女に至っては暴行事件や放火にも携わっており逆送になるだろうとのことだ。
飛鳥に関しては笑顔が憎かった。たったそれだけの理由だった。
お嬢様の勝手かつ単純な煩悩のせいで飛鳥や多くの少年少女の人生が大きく狂わされた。
今まで誰かに守られていたのか。それとも関心を持ってもらえなかったのか。
いずれにせよここまで堕ちるまで暴走してしまったその子もある意味被害者なのかもしれない。


だが、いずれにせよ飛鳥は晴れてこの学園に残れることになった。
しかし、飛鳥は何故か晴れない表情だ。

無理もないか。

あれだけの覚悟で警察に行ったが結局は救われる形になった。
それこそ彼女にとっては大きく恥をかいた気分なのだろう。


「まぁしかしあんな名門校の子がねぇ。世の中どうなってんのかしら」
「あれだけ黙ってた2人もここのこと言うたったらベラベラ話したわ」
「何よ。何言ったんだよお前」
「今言わなとんでもないデブがおってしょうもない奴らばかりのとこへ行かすぞってな」
「何よ。もう一度言ってみなさいよこのバカ関西人が」
「なんぼでも言うたるわ。デブ園長のおる人もおらへん山ん中の施設なんかしょうもないわ」
「やるか。コノヤロー」

園長と村上が口論しながら去っていくのは小百合ちゃん曰く日常のことらしい。
何だかんだで仲がいいのだとか。



残されたのは飛鳥、北野、生田、堀、純奈に俺と橋本先生だけだ。
俺は晴れない飛鳥にかける言葉を考えていた。
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39

「そんなことが…」
村上は唖然としていた。
どうやらかなり予想外のことだったようだ。


「おい入れよ!」
若月刑事が声を荒げて一人の男を連れてきた。
Tシャツに大手古本屋のエプロンを着た男だ。
どうやら二人が売りに来たと証言した店員だろう。

「若月どないしたんや?」
「村上さん。こいつこの二人が売ったっていうの嘘だったと認めました」
「何やと。何でそんな嘘を…」
「こいつとこの女子高生3人。万引き本を売って荒稼ぎしてたんすよ。洗いざらい話しました」


男の姿は完全に哀れな姿だった。
完全に憔悴しきっていて何かにおびえている様子だ。
きっと彼も飛鳥を追い詰めた奴らに利用されていたに違いない。
そんな気がした。

店員の男は洗いざらい全てを白状した。
高く売れる本を横流ししていた事やその3人に協力してあえて高く査定していた事。
そして、他にも何人かを使ってそういった万引きをしていた事も。


人生で一番大事な青春時代になんて愚かなことをしているんだ。
俺は怒りというより呆れ果てた。
せっかく得た地位も信頼も何もかも無駄になるのに。


「ほんならそいつら捕まえにいくか」
村上がそう言うと一目散に部屋を出て行った。


こうして飛鳥の誤解は解けて今まで飛鳥を苦しめた3人に天罰が下った。

深夜に雑談③

どうもこんばんは?いやおはようございますかな?

千葉です。

昨日は本当にお騒がせしました。しかし酉って案外簡単に割れてしまうようでしてかなり甘かったですね。
当分書きに行くつもりはないのでいいですがもしまた書きに行く機会があれば注意したいと思います。

さて、日頃技術面ですがよく分からず色々試しているんです。小説スレの皆さんからは早速かなり厳しく言われましてかなり得るものがありました。
こんな奴のために複数の方に意見して頂けることに感謝です。

さて、今の妄想は完成までの道のりをつけました。色んなエピソードを考えましたが多分もう寄り道はないと思います。主人公といくちゃんの本質の部分を書いていきます。

あと次回作も考えた末に2つに絞りました。「おいまだ今のが未完なのに次回さ作考えてんのかよ」と思われるでしょうね。でも今作が終わったら出来るだけ早くお見せしたいので準備はしてます。
同じほっこり系か新たなるジャンルへの挑戦か悩んでます。どちらがいいんでしょうかねσ(^_^;)

まあ雑談もこのくらいでまた更新します。

38

そしてあの日になった。
飛鳥と北野は作戦通りに作業を抜け出して裏の森を使って施設を抜け出した。

そして私が向かったのはあの乃木坂デパートだ。
特に指定はされていない。
だが、私も奴らも分かっていた。
必ずここに来るということを。

何故なら私の盗癖はここで磨かれたのだから。
そして奴らはここでなら私を友と読んでいたからだ。


奴らに言われたのは書店から本を万引きして来いということだった。
清楚な制服に似合わず相変わらず性根は腐っている。

だが、やるしかない。
これが悪いことなんて分かっている。
だがこいつらは拒んだらきいちゃんを少年院に入れようとするに違いない。
自らを否定する者は容赦なく潰すのが奴らだ。
何で知っているかといえばそんな愚かなことをしたからだ。

店に入るとまずは防犯カメラや店員の死角を確認する。
そして目的の本を確認する。
どこで隠すか。どう出て行くかも大事だ。

しかし久々で手には多くの汗が出ている。
これは大変なことだ。
汗が付いたりすれば本の商品価値が下がり高く売れにくい。

私は意外に早くやってのけた。
早く終わらせたいからだ。

こうして奴らに本を渡すときいちゃんの他の写真を受け取ってその場を立ち去った。

37

飛鳥のいう「あいつら」とは小学生の時自分をハメた女子生徒らだ。
彼女たちは賢かった分性格はねじ曲がっていた。
実は飛鳥の盗癖がついたのは彼女らのせいだと言っても過言ではない。

ちょっとした慢心だった。
でもただ友達になりたかっただけだ。

しかし彼女たちはそう思ってはいなかったようだ。
彼女達にとって私は友達でも何でもなかった。
ただ利用するだけの操り人形に過ぎなかったの。

そして地に堕ちた私を見て嘲笑った。
そんな彼女たちは何食わぬ顔で進学校の生徒として地位を確立している。
一方で私は親からも見放されて自立支援施設にいる。
もうこれで縁は切れる。
そう思っていたのに。


「きいちゃん。ごめん」
「ううん。あっしゅんは何も悪くないよ」
「それで見返りは何て…?」

飛鳥は分かっていた。
奴らはこういうのを送ってくるのは何かをしろというメッセージだ。

どうするか。
でも乗らなければ何をするか分からない。
私がどうなろうが構わないがきいちゃんを犠牲にするわけにはいかない。

だってさ。
私が人生で初めて「親友」と呼べる相手だもん。

36

「観察官。飛鳥がやってへんというのはどういうことですか?」
村上が不快そうに尋ねる。
だが中田は慣れているのか表情ひとつ変えずに話し始める。

「実は齊藤飛鳥、北野日奈子の二人はある子たちに脅されていたことが分かりました」
「脅された?どういうこっちゃ?」


この真相のきっかけは俺が来る一か月ほど前。彼女たちが学園を抜け出す1週間前に遡る。




「きいちゃ。どうしたの?」
「あっしゅん。どうしよう…」
悲しげな表情をする北野に飛鳥は只事ではないとすぐに感じた。

「実はこれ…」
北野が見せたのは一枚の写真だった。
そこに写っているのはここに来る前の北野の学生服姿だった。
そしてどこかの雑貨店からアクセサリーを鞄に入れている姿だ。

「何これ?どうしたの…」
「実はあいつらがさっきやってきて…」

泣きながら北野の姿を見て飛鳥は確信した。



あいつらがきたと。

地下における騒動に関して

知り合いの方からお知らせを受けて確認しましたところ小説スレや関連スレにおいて私が開設当初にお知らせした際に名乗った酉が割れてしまったようで第三者が私に成りすまして悪質な言動を書き込んでいるのを見つけました。


まず、ご迷惑をおかけしたサーモン様ならびにスレッドの読者の皆さまと壱氏様ならびに文庫スレッドの読者の皆様に対し深くお詫びを申し上げます。
成りすましの第三者の行動とはいえ私の名で嫌な思いをされたことに対しては責任の一端はあると思います。本来ならばその場で謝罪するのが礼儀ですが却って混乱をきたすことになるのでこの場で行う非礼をお許しください。

さて、ひとつ思うのですが私に成りすまして何がしたいのでしょうか?私を追放したいのでしょうか?私の存在が気に入らないからでしょうか?私の言動や作品が不快だからでしょうか?
貴方は私を知っているのですか?正直私は貴方のことが分かりません。貴方が今どこで何をしてどう生きているのかも分かりませんし、それに対して何も関心がありません。
貴方が私だと思う杉上さんという方に何をされたのかは分かりませんし私自身関心がありません。杉上さんが過去に酷いことをされているというのは小説スレにいたのである程度わかりますがあくまでネット上のことなので完全に信じてもいません。

私に対してはどう言っていただこうと構いません。公開して誰もが見られる場に自らあげているのですから。
しかし、私以上に関心もない他の方々を巻き込んでいるのはどうしても我慢なりません。
そんなことをしてまで私を潰したいのでしょうか?そんなことをしたら皆さんが一緒に貴方の味方をしてくださるのでしょうか?

私の身の処し方については前述のとおりです。一度休むつもりでしたがこんなことを起こされた以上ここで沈黙したら私自身が行ったということを証明しますます成りすましの方に材料を与えることになりますので撤回します。
成りすましをされたからって私は身に覚えのないことですのでやめませんし消えません。

今回の一件で「やっぱり千葉はクズだ」とか「作者潰しの最低野郎」と思われたかもしれません。私自身が乗り込んで弁明しても相手の思う壺ですしそれを信じられた方への名誉回復に努めるのも却って利用されるだけになると思いますので自分への名誉回復はこの場での姿勢で行おうと思っています。

今後も私の名を使いおかしな発言をされる方がいらしても私ではありませんのでそういった苦情や批判のコメントへはご返答を差し控えさせていただきますのでどうかご理解のほどよろしくお願いいたします。

35



警察署に入るといかにも公共施設って感じの匂いがする。
どうもこの匂いは苦手だ。
まるで悪さをして捕まったみたいな感覚になる。

一方で彼女たちの方は落ち着いている。
無理もないか。
みんな乃木坂学園に来る前にこういった場所を通ってきたはずだから。


古びたエレベーターを降りて通路を右に曲がったつきあたりにあるのが生活安全課。
俺たちは制服を着た女性に案内されて会議室のようなところに案内された。

若干のヒビが入った壁には薬物犯罪撲滅の啓発ポスターが貼られている。
そして窓には壊れかけたブラインドにエアコンの風が当たってガサガサいっている。
これが俺にとってとても不快な音だ。

しかし今は飛鳥を救うことを考えねば。



「おい入れや」
相変わらず不機嫌そうな顔をしている村上。
そして桜井刑事に連れられて入ってきた飛鳥の顔は何とも憔悴しきっている様子だ。
若いくせに無理をしやがって。

まあいい。
もうすぐ楽にしてやるよ。

34

トンネルを抜けるとビルが立ち並ぶ風景が見えてくる。
ようやく市街地に入り、俺は久々に見る多くの人々が行き交う姿や多くの車が走っている姿を見た。

確かに何でもある。コンビニもレストランもスーパーもショッピングモールも。
でも、俺は車やビルなどから聞こえる雑音より虫の音や草木が風に揺れる音の方が落ち着く。
何故だろう。こないだまでこんなの日常茶飯事で当たり前だと思っていた音だったのに。
今はこの雑音が何より不快で仕方ない。


しばらくすると市役所や消防署、官庁の庁舎が立ち並ぶ地区に入る。
裁判所の支部の建物の隣にある鉄筋コンクリートの5階建ての建物。
そこが目的の地。乃木坂警察署だ。

正門から入り、建物の前には複数の警察車両が止められている。
少し走ると来客用の駐車場が見えた。
俺は入口に近い場所に車を止める。


待ってろよ。

多分お前は嫌な思いをするだろう。
そんなことは百も承知だ。
だが、こんなことはいけないんだ。
こんなことをしても誰かを守ったことになんかならない。

自分を犠牲にしてまで守っても意味がない。
そのことを知ってもらう。

その為にここまで来たんだ。

33

「まったくお前たちは…」
俺は目の前にいる生田、堀、純奈、北野を見る。

気持ちは分かる。

しかし何故ついてきたのだ。
しかも生田まで。

一体何故だ。
俺を信じられないからか。
それとも北野だけじゃ心配だと思ったからか。
いずれにせよこのままにはしておけない。


「乗れ」
俺はそう言うと黙って運転席に乗り込む。
4人が乗り込んだのを確認するとギアをバックに入れてドライブに入れる。
そして、さっき来た道を戻るように走らせる。

「ちょっと!街は反対だよ!?」
「ねぇ道間違えたの?」

北野と堀が戸惑うも俺は冷静に前を見つめる。

「間違えてない。帰るんだよ」
「何で!?あしゅはどうするの?」
「そんな、あんまりだよ」
「だったら何でついてきたんだ!?」

俺はバス停の前に車を止めて声を荒げた。
腹が立つというより悲しい気持ちだ。
自分を信じてもらえなかったことじゃない。
俺なんかどうでもいい。

俺はこれで全てが台無しになるリスクを何故考えられなかったのか。
そんな彼女たちに失望しているのだ。
若気の至りじゃ済まされない。もしそうならその代償は大きい。

今頃学園はパニックになっているに違いない。
もしまた脱走が表沙汰になったらそれはそれで大問題だ。
下手したら学園の存続すら危うくなるだろう。
そうなったら意味なんかないじゃないか。


「いいか。お前らが勝手なことをしたせいで全てが台無しだ。とにかく帰って全てを話せ」
「待ってください。私がいけないんです」
「いくちゃん…。何でこんなことをしたんだい?」

俺は悲しげな生田を見て胸が痛んだ。








「もしもし。松子園長ですか。ええ。彼女たちはある事情で私が預かっています。ええ上には私から…では」
中田はそう言うとスマホをバッグにしまった。

「観察官…」
「あなた達の問題は後ほど解決してください。今は警察に全てを話すことが先決では?」

なかなか大胆な観察官だ。
とりあえずこれで学園の方は問題なさそうだ。

「お前ら観察官に感謝しろよ。さて、遅れた分を取り戻さなきゃな」
俺は逆方向から車が来ないことを確認して車をUターンさせ街の方へ向けアクセルを全開に走らせた。
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